液体窒素(液化炭酸ガス)による超急速凍結方式の原理は、断熱された凍結室の中で、-195.8℃(-78.5℃)で気化する液体窒素(液化炭酸ガス)を直接食品にスプレーすることにより食品を瞬間に凍結することにあります。従来の機械式凍結機も最近では種々の工夫により改善されていますが、これらは、液体窒素(液化炭酸ガス)よりはるかに温度の高い冷媒を用いています。しかも、空気やブラインなどを媒体とした間接冷却方式ですので、冷却速度の点で著しい差があります。
食品を凍結する場合、約0℃から約-5℃までのゾーンを最大氷結晶生成帯と呼び、この温度帯を急速に通過するか、緩慢に通過するかは、氷結晶の大きさとタイプに影響し、凍結食品の組織を決定します。緩慢凍結の場合には、生成する氷結晶は少数で大きくなり、細胞間に生じた氷結晶は組織を破壊し、解凍に際してドリップを増加します。急速凍結では、結晶は多数の微細結晶になり、組織破壊を起しません。(光琳書院:冷凍食品ハンドブック参照)
液体窒素 | 液化炭酸ガス | |
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沸点・昇華点(℃・大気中) | -195.8(沸点) | -78.5(昇華点) |
潜熱(kJ/kg) | 198.6(-195.8℃) | 283.8(-20℃) |
ガス比熱(kJ/kg) | 1.034 | 0.837 |
臨界温度(℃) | -147.1 | 31 |
臨界圧力(MPa) | 3.4 | 7.3 |
利用しうる熱量 排出温度-15℃時(kJ/kg) |
389 | 322 |
コンベアベルトで凍結室に入った食品は、予冷ゾーンで冷窒素ガス(炭酸ガス)によって十分に予冷され、続いて凍結ゾーンで液体窒素(液化炭酸ガス)のスプレーの細かい液滴に曝され、急速凍結されます。その後、フリーザーを出るまでに平衡ゾーンを通り、食品の表面温度と中心温度が均一になります。
主要仕様 | TF-2000 | TF-3000 | ||
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凍結能力(kg/hr) | 100-270 | 180-380 | ||
全長(m) | 7.33 | 7.33 | ||
最大幅(m) | 0.96 | 1.27 | ||
最大高(m) | 1.75 | 1.75 | ||
ベルト幅(m) | 0.61 | 0.915 | ||
調整高さ(最大・mm) | 114 | 114 | ||
駆動モーター(kW) | 0.75 | 1.5 | ||
循環ファン(kW) | 0.4x5 | 0.4x5 | ||
排気ブロア(kW) | 2.2 | 2.2 | ||
電源 | AC200V 50/60Hz 3相 | |||
計装 | 液体窒素(液化炭酸ガス)流量の自動調整、ベルト速度調整、 カレントリミット、緊急停止ボタン 巴型 |
ボックス型は、コンパクト設計。従来の機械式のものと比べて、設備費がかからず移設も容易。季節商品のピーク処理、既設工場の能力アップ、新製品の開発等に最適です。
主要仕様 | BF-350 | BF-600 | BF-1000 |
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外寸(W×D×H cm) | 142×98×144 | 120×146×166 | 169×129×195 |
庫内寸法(W×D×H cm) | 68×70×95 | 78×90×105 | 95×100×146 |
トレイ寸法(W×D×H cm) | 60×60 | 70×70 | 80×80 |
トレイ段数(段) | 10 | 10 | 13 |
トレイピッチ寸法(cm) | 7.5 | 8.5 | 9.5 |
庫内設定温度 | 液化窒素仕様(常温~-100℃)・液化炭酸仕様(常温~-70℃) | ||
重量(kg) | 350 | 500 | 600 |
電源 | AC200V 50/60Hz 3相 | ||
電気容量(kW) | 0.9 | 0.9 | 1.7 |